鍋と金貨論
ポッター達は,錫(厳密には白目)の鍋を使っている.
しかし錫の融点は232度.
なんと!空焚きをすると融けてしまうのだ!!
ロングボトムの一件だが,
どうも鍋屋が融点を上げているように思われる.
溶けた理由をポッターが知らなかったからだ.
若しその担当教授であるセブルス先生がかけたなら,
ポッターたちのことだから,
「ネビルの鍋が溶けるように魔法をかけたに違いない」,
とか言い出すはずだが,それがないと言うことは矢張り鍋屋が魔法をかけたのだ.
恐らく錫鍋を大量に作ったものの,使い勝手が悪いと後で気付き,
学校に売り込んだのだ.
学校も鍋屋を見捨てられず,学校指定に.
学校指定は絶対.斯くして在庫はみな無くなったのでした.
めでたしめでたし ちやあんちやん.
(銀鍋も使えない.融点は高いがすぐ曲がる.
暫くしたら銀鍋を買えと言われる.....かも.)
さてその鍋屋.なんと金の鍋(しかも純金)を売っているのだ.
金で鍋を作ったら時価いくらになるのだろう?
直径15cm高さ10cm厚さ2mm(容量1.64L)の場合でも,
(7.5^2×円周率×高さ)−(7.3^2×円周率×(高さ−0.2))より126立方センチ.
これに金の密度19.32/cm^3を掛けて,2443g.
これに金の価格(円/g)を掛ければ鍋の価格が分かる.
一時期(これを初めて認めた頃)は1000円を切っていたが,
現在(平成14年2月現在)は1300円ほどに盛り返している.
此の舞台は(以前書いたように)73年説,79年説,84年説,90年説とあり,
高い時期には2800円(84年)なんてのもあった.
此処では90年説の1800円を掛ける.
2443×1800より439万8000円!!
K式相場では,8387G11S21K!!
N式相場では,4939G 1S14K!!
感覚相場(魔法界の物価から鑑みて)にして,
K式基準で1200万円!!!N式基準ですら700万円!!!
高いっ!高すぎる!誰がこんなモノを買うんだ!
金貨と銀貨の差がきっかり17倍と言うことを考えると,
錬金術や錬銀術が成功しているのだろう.
その場合でも考えてみよう.
貨幣の大きさは分からないので,我が国の企画に当てはめてみる.
我が国最大の硬貨である10万円金貨は,直径3.2cm.
厚さは知らぬが,おそらく2〜3mmだろう.
ここでは3mmして計算する.
体積は2.4立方センチである.ガリオン金貨の金含有率は分からないが,
多く見積もって24金とすると,金の量は46.6g.
K式なら1gは11.25円.N式なら1gは19.1円.
安いにも程があるぞ.
金貨と言うことを考慮して,16金としよう.
金の量は31.1g.
K式なら1gは16.88円.N式なら1gは28.66円.
矢っ張り安いなあ.まあいいや.
これで先ほどの鍋を鍋を作ると...
K式なら4,1200円.
N式なら7,0000円.
む!?かなり安くなった.でも鍋として考えたら矢っ張り高い.
こんなの誰が買うんだ?
きっと鍋屋の主人は利益なんぞ大して考えていないのではないか.
壊れやすい純金の鍋に熱で曲がりやすい銀の鍋.
そして(魔法で融点を上げているが)融点が低く空焚きすれば溶ける錫の鍋.
自分の趣味で作っているのだろう.
(楽しく仕事して生活できるのなら其れに越したことはないが...)
その内,木だとか紙だとかで作ったのを売るようになるかも知れない.
後金剛石(ダイヤ)とか...(全部炭になる(>_<).黄燐やナトリウムなら...(後略))
ところで,鍋が安い方の値であったら,金鍋を人間界で溶かして売ったら430万円儲けられる.
まさにボロ儲け.誰かやっている奴が居るんじゃないのか?
最後に,鍋は鉄で十分です. >鍋屋のご主人
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