一かけ二かけて
わらべうた


一かけ二かけて

一かけ二かけて 三かけて
四かけ五かけて 六かけて
橋の欄干に 腰かけて
遙か向ふを 眺むれば
十七八の小娘が 片手に花持ち線香(せんこ)持ち
お前はどこかと 問ふたれば
わたしや九州 鹿兒島の
西郷の娘に ござります
明治十年 戰爭に
討ち死になされた 西郷さん
お墓參りも せにやならぬ
(一段のぼれば 母の墓
二段のぼれば 父の墓
三段四段は 血の涙)
〔熊本〕


(括弧内は未収録)






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