五・一五

作詞作曲 不詳


五・一五

若き陸生 殉國の
至誠に燃ゆる 大和魂(やまとだま)
昭和維新の そが爲に
起つた決意の 五・一五

どんと一發(発) 革新の
のろしと共に 鬨の聲(声)
さませ悪夢を ひらけ眼を
寄する黒潮 なんと見る

國の爲なら 命をも
捧げて なんの悔いやある
永き平和を 神かけて
警鐘たゝく 五・一五

どうせ死ぬなら 潔く
櫻と散つて 君のため
陸の勇士が 國難に
花と散つた 五・一五

光明萠(きざ)す 日本に
今なほ亂打(乱打)す 警鐘の
悲しき響きを 聞くたびに
血潮はたぎつ 五・一五





昭和7年,5月15日.
政治の腐敗や農村の疲弊を憂いた海軍青年将校の一団が,首相官邸を襲撃.
時の内閣総理大臣,犬養毅を暗殺,即日自首した.
これによって,8年間続いた政党政治は終わりを告げたのである.

ちなみに,指導者であった三上卓は,
「ファシズムには反対」であり,
「維新以降の藩閥政治こそファシズムである」
というのが持論だったようである.
この曲は,主旋律を聞き取り(いわゆる耳コピ)して,
編曲したもの.
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