軍人勅諭

作詞者 不詳  田中穗積 作曲



軍人勅諭

軍人たるの 本分は
心は忠に 氣は勇み
義は山よりも なほ重く
死をば輕(かろ)しと 覚悟せよ

又も禮儀(礼儀)を つゝしみて
上(かみ)を敬ひ 上よりは
下(しも)を愛して 一筋に
和諧を旨と 心せよ

武勇は 古來軍人の
譽ぞ勉め 勵(励)めかし
されど粗暴を 愼みて
膽(胆)力練りて よく謀れ

信義に厚きは 軍人の
花にしあれば 後先を
深く考へ かりそめに
事な謀りそ くれぐれも

驕奢(けうしや)に流れ 輕薄に
奔(はし)るは兵の 弱きもと
常に質素を 旨として
慾(よく)と華美とに 遠ざかれ

此の五箇條は 天の道
人の道なり 魂ぞ
かしこみ守れと 大御言(おほみこと)
いそしみ勵め 我が武夫(たけを)





明治15年1月4日,陸海軍に対し下された勅語が,軍人勅諭である.

一,軍人は忠節を盡すを本分とすへし
一,軍人は禮儀を正しくすへし
一,軍人は武勇を尚ふへし
一,軍人は信義を重んすへし
一,軍人は質素を旨とすへし

日本軍の精神の中軸となった.
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