可愛いスウチャン
作詞作曲者 不詳 お國の爲とは いひながら 人の嫌がる 軍隊に 召されてゆく身の あはれさよ 可愛いスウチャンと 泣き別れ 朝は早よから 起こされて 雑巾がけやら 掃き掃除 いやな上等兵にや いぢめられ 泣く泣く送る 日の長さ 乾パンかじる 暇もなく 消灯ラッパが 鳴りひゞく 五尺の寢臺(寝台) わら布團(布団) こゝが我等の 夢の床 海山遠く 隔てゝは 面會人とて さらになく 着いた手紙の うれしさよ 可愛いスウチャンの 筆の跡