楠公父子

大和田建樹 作詞  瀬戸口藤吉 作曲


天にあふるゝ 其の誠
地にみなぎれる 其の節儀
楠公父子の 精忠(まごころ)に
鬼神もいかで 泣かざらん

天皇(すめらみこと)の 御夢に
入るも畏き 笠置山
百萬の敵 亡ぼして
旗風高き 千早城

七度(ななたび)人と 生れ出で
殲(つ)くさで止まじ 君の仇
誓の詞(ことば) 雄々しくも
千古朽ちせぬ 湊川(みなとがは)

其の名もかをる 櫻井の
父の遺訓を 守りつゝ
葉はその陰に 生ひ立ちし
楠(くす)の若葉の かぐわしさ

再び生きて 還らじと
かねて思ひし 合戰に
四條畷(しでうなはて)の 白露と
消えても玉の 光あり

忠勇義烈 萬代の
青史を照らす 眞心は
死せず滅びず 永久(とこしへ)に
日本男子の 胸に血に





楠公(楠正成)と小楠公(楠正行)を讃える歌.
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