大行天皇奉悼歌

芳賀矢一 作詞  東京音楽学校 作曲


地にひれ伏して 天地(あめつち)に
祈りし誠 容れられず
日出づる國の 國民(くにたみ)は
あやめもわかぬ 闇路行く

大葬(おほみはぶり)の 今日の日に
流るゝ涙 果てもなし
如月の空 春淺み
寒風(さむかぜ)いとど 身には沁む

おん痛はしさ 慕はしさ
しげき思ひに 言葉なし
八洲(やしま)をおほふ 禍事(まがごと)を
科戸(しなど)の神よ 拂(払)へ疾(と)く





大正15年12月25日.大正天皇が崩御された.
この歌は,翌年2月の奉葬の儀の際,歌われた.
なお,当初,最初の2行は,「日の本の國日隠りて/國の中(うち)みな常夜行く」であった.
また,3番は長すぎると言う理由で歌われなかった.
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