特幹の歌

清水かつら 作詞  佐々木俊一 作曲
唄 藤原義江




翼輝く 日の丸に
燃える鬪魂 眼にも見よ
今日も逆らふ 雲切れば
風も静まる 大刀洗(たちあらひ)
あゝ特幹の 大刀洗

強く雄々しい 若松に
匂ふ曉 宇品港
ゆくぞ波風 岩も裂く
船の男兒の 心意気
あゝ特幹の 心意気

吹けよ朝風 初陣の
翼さやかな 肌ざはり
胸の火玉に 昇る陽に
命捨て身の 武者震ひ
あゝ特幹の 武者震ひ

叩く敵陣 矢が盡(尽)きりや
何の當(当)て身の 彈吹雪(たまふゞき)
母も見てゐる 聞いてゐる
船と翼の 勝ち名乘(乗)り
あゝ特幹の 勝ち名乘り





昭和19年.陸軍に於いて,
短期間の訓練で実戦に投入する目的で,少年が集められた.
特別幹部候補生,略して特幹.
海軍の豫科練(予科練)に相当するものであった.
戻る